ブロードウェイ発ミュージカル作品
キンキー・ブーツ(Kinky Boots, The Musical)
みどころ
2005年公開のヒット映画 『キンキーブーツ』が、ブロードウェイにミュージカル劇として戻ってきます!
制作を指揮するのは、ブロードウェイミュージカル「ヘアスプレー」でもタッグを組んで成功を収めた経験を持つ 脚本のハーヴェイ・ファイアスタインと監督のジェリー・ミッチェル。二人ともトニー賞受賞歴のある実力派です。さらに音楽を、数々のヒット曲を持つシンディ・ローパーが担当!
「キンキーブーツ」は、英国の田舎町にある倒産寸前の靴工場が、ドラッグクイーン御用達のキンキーブーツ(いわゆる女王様ブーツ)を作ることで再起を狙うという実話に基づいたハートフル・コメディ。
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ノースハンプトンにある老舗靴屋の息子、チャーリー・プリンスは、代々受け継がれている靴屋を何とか倒産から立て直そうと奮闘中。彼の父親は倒産しそうな靴屋を後にしたまま亡くなってしまい、創業当初からの従業員を解雇しなければならない状況に追い込まれていた。
チャーリーは何とか現状を打破するべく、アイディア探しのためにロンドンへと繰り出すことに。そこで、ドラァグクイーンのローラと出会う。 ローラが「自分みたいなニューハーフが女性用のブーツを履くと、重みでポキッとヒールが折れてしまう…」と、指摘したのをヒントに新たなブーツ作りを開始することに。
過去の従業員たちを再雇用し、そして彼らは女装を楽しむ男性の体重でも壊れにくいブーツを作り始めるのですが最初は失敗ばかり。 それでも従業員の確かなデザイン感覚や技術の助けもあり、老舗の靴屋は遂に「危険でセクシーな女物の紳士靴(Kinky Boots)」の制作に成功! 会社は遂に、快進撃をし始める…
ONCE ダブリンの街角で(once)
みどころ
アイルランドの首都ダブリンを舞台に、ミュージシャンの男とチェコからの移民の女が、音楽を通して心を通わせていくラブストーリー。
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
アイルランドの首都、ダブリンに住んでいる30代の「ガイ」。
昼間は父親が経営している掃除機の修理屋で働き、夜になると地元のバーに行って、自ら作った曲をギター一本で弾き語りをしていたが、彼の演奏に耳を傾ける者はいなかった。
ミュージシャンとしての将来を見いだせず、その夢を諦めようとしたある夜、彼の演奏に心を打たれた「ガール」が目の前に現れた。
チェコ移民の「ガール」は、「ガイ」に興味を持ち、歌っている曲の事や仕事の事、さらには別れてしまったガールフレンドの事など、次々と質問攻めに。
そして、家に壊れた掃除機がある彼女は、彼に修理をして欲しいと頼み、代金をピアノの演奏で支払いたいと言い出した。
そんな事から不本意ながらも「ガール」とセッションをした「ガイ」は、彼女に背中を押され、失いかけた音楽への情熱を取り戻し始めていた。
そして、「ガール」やサポートメンバーと共にデモテープを作成することになった「ガイ」。
音楽を通じてお互いに淡い恋心を抱きつつも、色々な事情が複雑に絡み合い、気持ちをぶつける事が出来ない2人。
はたして、2人の思いは重なり合うのか、それとも・・・・・・。
ブック・オブ・モルモン(once)
みどころ
過激な社会風刺のTV「サウスパーク」とミュージカル「アベニューQ」のクリエーター達のコラボレーションにより制作されたこの作品は、 アメリカならではの過激なジョーク、ブラック・ユーモアが満載。 物語の面白さ・バカバカしさを、歌とダンスによって増幅した抱腹絶倒のミュージカルコメディーの傑作。
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ブックオブモルモンは、北ウガンダの辺鄙な村に送られた2人のモルモン教信者を主人公とした宗教風刺ミュージカル。
モルモン教の本拠地ソルトレイク・シティの布教訓練所で、若き伝道師たちが世界各地への派遣を言い渡されることになる所からストーリーが始まる。
ハンサムで意欲的なプライスと、シャイでずんぐりしたカニングハム。
彼らは予期せずも、ペアを組んでウガンダに送られることになってしまう。
ディズニーワールドのあるオーランドに憧れていたものの、夢が破れて落胆するプライスと空港で母親にジュースを飲ませてもらっているほど、子供っぽいカニングハム。
なんとも先行きの不安な2人の旅が始まる…
ウガンダ北部の村に着くと、早速軍の兵士たちに所持品を巻き上げられる2人。
村人たちからは「Hasa Diga Eebowai」という歌と踊りで歓待されるのだが、プライスが現地ガイドにその意味を問うと「ファック・ユー・ゴッド」だと聞かされ、2人はお先真っ暗。
人々は、戦争、飢饉、エイズ、軍の圧政といった現実の厳しさに直面しており、宗教どころではなかった。
それでも世間知らずで楽天的な2人の信者はモルモンの教典を片手に、モルモン教の流布を計ろうと奔走することに。
2人は村の人々と環境の落差や価値観の違いからトラブルを起こしつつも次第に人々を変え、そして自分自身をも変えていく・・・
メンフィス(Memphis)
みどころ
舞台は1950年代のテネシー州メンフィス。人種差別が根強く残っていたこの時代、実在した白人のDJ デューイー・フィリップスを題材として作られた作品。
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
主人公のヒューイは黒人が集まるクラブへ転がり込み、白人が何しに来たのかとオーナーのデルレイに詰め寄られる。ヒューイは黒人音楽に対する自分の思いを熱く語り、その日以来仕事にも身が入らなくなる。 ある日、ラジオ局で白人が聴くリズム&ブルースのDJの番組を見学したヒューイは、DJがブースを離れた隙にブースに入り込み黒人音楽をオンエアをし、周りの心配とは裏腹に白人の若者からのリクエストが殺到する。ラジオのダイアルを回してもすぐに見つかる局は白人が聴く番組ばかりだったところに突如現れたレイス・ミュージック(黒人音楽)。若者たちは熱狂し、時代は変わり始める。
ヒューイの夢は走り出したが人種の壁は厚く数々の嫌がらせを受け、母親のグラディスを心配させる。DJとして成功したヒューイは、黒人歌手のフェリシアと恋に落ちる。将来を語り合うが、人種隔離法に阻まれ二人の関係はぎくしゃくする。テレビ番組の司会のチャンスにも恵まれ充実した日々を送っていたが、せっかくのニューヨーク行きの話を断ってしまう。
そんなヒューイに業を煮やしたフェリシアは彼の元を去ってしまう。音楽業界の人種の垣根を取り払うきっかけとなったヒューイ。
仕事も恋人も失ってしまった彼は、さまざまな苦難を乗り越えてきたことを思い出し、音楽に対する情熱を取り戻すことができるのか・・・
【ディズニー製作ミュージカル】
[Aida](アイーダ)
作詞:ティム・ライス作曲:エルトン・ジョン
演出:ロバート・フォールズ
初演:2000年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
エジプトの若き将軍・ラダメスは、敵国ヌビアの大軍を迎え撃つ総大将。ラダメスは奴隷となっているヌビア国の王女アイーダと恋心を寄せ合っていた。ヌビアの大軍を退けた褒美に、奴隷の解放を所望するラダメス。しかし、そんなラダメスとアイーダの恋仲に、ラダメスに恋心を抱くエジプトの王女アムネリスに感づかれてしまう。
敗れたヌビア国の復活を狙うアイーダの父・国王は、捕虜となりながらも、アイーダにラダメスから軍事機密情報を聞き出すよう迫る。ラダメスとの愛と祖国への愛の間で葛藤するアイーダだったが、結局、ラダメスから軍事機密情報を聞き出すことに成功する。一方、機密漏洩を王女アムネリスに知られたラダメスは、反逆罪で囚われの身に。アムネリスは、アイーダを捨てて、自分を選べば死罪からの釈放を約束するが、ラダメスは申し出を拒絶する。ラダメスは、地下牢で囚われの身のアイーダとともに、天国で結ばれることを約束し、静かに息絶える。
美女と野獣(Beauty and Beast)
作曲:アラン・メンケン作詞:ハワード・アッシュマン、ティム・ライス
演出・ロバート・ジェス・ロス
初演:1994年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
魔女によって醜い野獣の姿に変えられてしまった王子。野獣の姿から元の姿に戻るためには、誰かを愛し、愛されることが条件。そんな野獣が暮らす不気味な城に迷い込んだ老人が囚われの身となる。囚われの身となった老人を開放する代わりに、娘のベルが野獣との共同生活を始める。やがて、野獣はベルに少しずつ心を開いていく。
一方、一時開放された村に戻ったベルの前には、ベルに恋心を寄せる男ガストンが野獣討伐に息巻いていた。かくして、野獣対ガストンの戦いが始まる。ガストンとの戦いの末、傷を負った野獣の前に現れたベル。倒れた野獣を抱きながら、彼への愛を告白する。ベルの愛を受けた野獣は、元の王子へと姿を変える。
ライオン・キング(The Lion King)
作曲:エルトン・ジョン作詞:ティム・ライス
初演:1997年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
アフリカの大地。動物の王国プライドランドに君臨するのは、百獣の王ライオンの国王ムファサ。そのムファサの息子の誕生を今まさに祝福されんとしていた。そうして、王子として生を受けたのがシンバ。幼いシンバは幼馴染の女の子ナラとやんちゃ盛りである。そんなシンバにムファサの弟スカーが近づく。スカーは兄から王国を乗っ取ろうと画策していた。スカーはシンバをだまし、危険極まりない地区である「象の墓場」に誘い込む。シンバの身を案じたムファサは、シンバを救うため、像の墓場へ急行する。しかし、スカーの陰謀で命を落としてしまうムファサ。ムファサの死の真相を知らないシンバは、スカーに言われるがままに、ムファサの死の責任をとるため、王国を去ることになる。
傷心シンバであったが、新しい土地で新しい仲間たちと出会い、明るい青年として成長していく。そんな折、幼馴染のナラと偶然出会ったシンバは、スカーがハイエナと手を組んで王国を我が物として悪政を行っていること、そのために食物さえままならない状況であることを知る。ナラの説得により、スカーを追い出し、王国復興のために、シンバが立ち上がる。
リトルマーメイド(Little Mermaid)
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
海底王国の王トリトンは、16歳になる末娘アリエルが可愛くて仕方がない。しかしアリエルはそんな父親の心配をよそに、今日も鯛のフランダーを連れて好奇心いっぱいに王国の外へ冒険に出ていった。見るもの全てが楽しい外の世界、そして陸。アリエルの憧れはどんどんふくらんでいく。トリトン王はそんな娘の態度を薄々感じて執事であるカニのセバスチャンにアリエルの監視役に任命するが、そんな事で大人しくなるようなアリエルではなかったある日、いつものように海上に出たアリエルは、嵐のため遭難した地上の王子エリックを助け、陸地まで送り届けたが、アリエルは叶わぬ願いと知りつつ人間の王子エリックに恋をしてしまった。悩みぬいた末にアリエルは、その美しい声とひきかえに、海の魔女アースラから人間の足をもらい、地上のエリックのもとへと向ったう。3日以内に彼と口づけをしないと、アリエルはアースラの奴隷にされてしまうことになる。しかし、それはアースラの恐るべし罠であり、口をきけず想いを伝えられないアリエルの苦しみをよそに、魔女アースラは魔術でエリックの心を奪ってしまう。3日目が過ぎ、アリエルは魔女アースラの奴隷になろうとしていた。娘のためにトリトン王は我が身を犠牲にするが、しかしこれこそアースラの思うツボであった。彼女の最終目的は王国を支配することだったのだ。しかし、術が解けた王子エリックの決死の活躍によってアースラはついに滅んだ。トリトン王は可愛い娘の恋を許してくれるのか?人魚姫アリエルと王子エリックの愛の結末はいかに?
王様と私(The King and I)
作詞・脚本:オスカー・ハマースタイン2世作曲:リチャード・ロジャース
演出:クリストファー・レンショー
初演(リバイバル):1996年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
19世紀中ごろのシャム(タイ)国。国王は、西欧の近代化を知り、自国の将来の近代化のため、自分の息子たちに英国人の家庭教師アンナを雇う。アンナは、貢物として女奴隷・タプティムが献上されるなど、自らの価値観と遠く隔たった王宮の文化に戸惑う。
そんな、ある日、英国からの外交使節団が来訪することになる。使節団へのアピールのため、アンナの提案により西欧流の歓迎レセプションを催す。タプティムの英語劇も、評判となる。しかし、この英語劇の「王政・奴隷制」に対する批判的な内容が王の逆鱗に触れる。そんな折、恋人と逃亡を図ったタプティムを捕らえた王は、自らタプティムに鞭を打つ。アンナはそんな王を「野蛮人」とののしり、シャムの国を去る決意を固める。
キス・ミー・ケイト(Kiss Me Kate)
作詞・作曲:コール・ポーター演出:マイケル・ブレイクモア
初演(リバイバル):1999年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
劇場では、シェイクスピアの「じゃじゃ馬ならし」の通し稽古が行われていた。劇団の主演男優フレッドと主演女優のリリーは、お互いに惹かれあいながらも、つい意地を張って離婚したばかりの身。また、同じ劇団員のロイスはビルに想いをよせていた。ビルは賭博好きの金遣いがゆるい男性。賭博で負けた借用書1万ドル分を、フレッドの名前で署名してしまう。
劇中の舞台裏で、リリーと寄りを戻そうと画策するフレッドは花を贈ろうとするが、誤って花がロイスに届けられてしまう。それを見たリリーは怒り、劇を途中で投げだして、帰ろうとする。ちょうどそのとき、ビルの借用書を手にしたギャングが1万ドルの請求を受け取りに来るが、リリーをつれもどして劇を続けないと、1万ドルの支払いができないというフレッド。フレッドとリリー、ビルとロイス、2組のカップルの恋の行方は・・・
キャバレー(Cabaret)
作曲:ジョン・カンダー作詞:フレッド・エブ
脚本:ジョー・マスタオフ
初演(リバイバル):1998年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1929年のベルリンの町。場末のキャバレーでは、卑猥な言葉で客を盛り上げるMC。そして、キャバレーの歌姫・サリー・ボウルズ。アメリカ人作家のクリフはベルリンで、下宿していたが、ひょんなことからキャバレーで知り合ったサリーが押しかけてきて、同居生活を始める。
ベルリンの町にはナチスの姿が目立つようになり、その影響は、街中にもキャバレーにも色濃く見え始める。下宿屋の主人シュナイダーは、ユダヤ人の果物屋・シュルツと婚約をするが、ナチの影響を考え、自らの生活を守るために婚約を破棄する。
一方、妊娠が発覚したサリーは、一緒にアメリカへ戻ろうと誘うクリフを残し、ベルリンに留まることを決意する。次第にベルリンの街がナチズム一色に染まりいく中、キャバレーの中ではMCによる卑猥な司会と、サリーの踊りが続いていた。
蜘蛛女のキス(Kiss Of The Spider Woman)
作詞:フレッド・エブ作曲:ジョン・カンダー
脚本:テレンス・マクナリー
演出:ハロルド・プリンス
初演:1993年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ファシズムが台頭する南米の刑務所。少年への不道徳行為によって、収監されているゲイのモリーナは刑務所長からある命令を受けた。投獄されてくる、反体制革命家のヴァレンティの秘密を探り出せというもの。モリーナは、美しい映画の世界を空想することが好きで、しきりにヴァレンティに映画の話を持ちかけるが、リアリストで革命家のヴァレンティは一向に興味を示さない。それでも、モリーナは映画の話を繰り返し語りかける。憧れのスター「オーロラ」のこと、しかし、死を暗示する「蜘蛛女」の役だけはどうしても好きになれないこと。
刑務所の差し金で下痢や腹痛に見舞われるヴァレンティを、看病するモリーナ。ヴァレンティはしだいにモリーナの優しさに惹かれていく。そして、モリーナが出所するとき、ヴァレンティは恋人に宛てたメッセージをモリーナに託すが。
クレイジー・フォー・ユー(Crazy for you)
作詞:アイラ・ガーシュウィン作曲:ジョージ・ガーシュウィン
脚本:ケン・ルートヴィク
初演:1992年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1930年代のニューヨーク。銀行の跡取り息子ボビーは、気ままな息子で。銀行の跡を継ぐことよりもショービジネスの世界にのめりこんでいた。そんな折、母親の命令で、田舎町の劇場を差し押さえに出かけるが、そこで劇場主の娘ポリーに一目惚れしてしまう。しかし、ポリーは劇場を差し押さえに来たボビーの正体を知り、激怒。ボビーは、何とか劇場を復興させるため、有名興行主ザングラーに変装し、友人のショーガールを呼び寄せて、町の劇場でショーを開催させようとする。
街は次第に盛り上がりを見せ始めるが、ポリーは、ボビーが扮した偽興行主のザングラーに惚れてしまい、ボビーには目を向けてくれない。そこへ本物のザングラーが現れ、これまでの変装がばれたボビーは、ポリーの怒りを買い、失意の中、ニューヨークへ戻った。
レント(RENT)
作詞・作曲・脚本:ジョナサン・ラーソン演出:マイケル・グライフ
初演1996年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
イーストヴィレッジのロフトで暮らす、映像作家志望のマークとミュージシャン志望のロジャー。HIVに感染しているロジャーは、死ぬ前に形になる歌を残したいと願っていた。クリスマス・イブの夜、ロジャーはSMクラブで働くダンサー、ミミに出会う。ミミもまたHIV感染者であったが、なかなか素直にミミと向き合えないロジャー。
マークの元恋人のモーリーンは、バイセクシャル。マークと別れた後、女性弁護士ジョアンナと交際中。二人の友人、HIV感染者で哲学者のトムは、強盗に襲われたところを、ストリート・ドラマーでゲイのエンジェルに助けられ、二人は恋に落ちる。
年が明け、季節は移りかわり、ロジャーとミミ、モーリーンとジョアンナは別れ、エンジェルは他界する。そして、1年後のクリスマス・イブの夜がやってくる。
コーラスライン(A CHORUS LINE)
作曲:マーヴィン・ハムリッシュ作詞:エドワードクレパン
演出:マイケル・ベネット
初演:1975年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
コーラスダンサーのオーディション会場に、若者たちがいる。彼らは最終審査に残った17人であった。抜群の連携でダンスを披露する若者たち。だが、演出家のザックによって「自分が何者であるか」をダンスで表現するように言われる。ある者は生き生きと、ある者は苦しげに、自らの過去を自らが何者であるかを表現する。その中には、ザックの元恋人・キャシーもいた。最終審査の結果が発表されると・・・
シカゴ(Chicago)
作曲:ジョン・カンダー作詞:フレッド・エブ
脚本:ボブ・フォッシー
初演(リバイバル版):1996年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1920年代後半のシカゴの街。コーラスガールのロキシー・ハートは、愛人を射殺した罪で逮捕された。刑務所の中には、大勢の罪人がいたが、その中で異彩を放っていた一人の人物。ヴェルマ・ケリーである。彼女は、賄賂で看守モートンを抱きこみ、刑務所の中だというのに自由気ままな暮らしぶりだ。ロキシーは、夫のエイモンに頼み込み、金の亡者でマスコミ操縦に秀でた敏腕弁護士、ビリー・フリンに弁護を依頼する。ビリーは、ロキシーを悲劇のヒロインとして世間の同情をひくことに成功した。ロキシーはスターになっていく。
一方、ヴェルマも無罪を勝ち取るが、スター街道をひた走るロキシーが気に食わない。ロキシーへの巻き返しを図り、張り合うが、最後は二人でコンビを組み、悪名を巧みに利用して、スターへの出世街道を走り始める。
フォッシー(Fosse)
作詞・作曲:様々なアーティスト振付:アン・ラインキング、チェット・ウォーカー
初演:1999
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ブロードウェイの歴史に燦然と輝く振付師ボブ・フォッシー。数多くの著名な振付師がいる中でも、自身の名前がミュージカルのモティーフとなり、またタイトルになったのは、たった二人だけである。ジェローム・ロビンスとボブ・フォッシーである。ロビンスは、自身が存命中の1989年に自らの演出・振付により、ジェローム・ロビンス・ブロードウェイをつくりあげた。
一方、フォッシーは彼自身の死後10年以上を経てからの制作であり、ロビンスに比べ、セットなどの造詣よりも、フォッシーの造形した独特のダンス、ダンス哲学そのものに焦点をあてた作品になっている。フォッシーは、彼の作品の中から傑作ダンスナンバーを選び、再構成して、一連のショーに仕立て上げたものである。しかし、ショーとしてのシーン・場面を再現することよりも、ダンスそのものを紹介する形で、偉大なる振付師・ボブ・フォッシーへの賛歌となっている。
ママ・ミーア!(Mamma Mia)
作詞・作曲:ベニー・アンダーソン、ビョルン・ウルヴァース演出:フィリダ・ロイド
初演:1999年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ギリシャの島にある小さなホテル。結婚式を明日に控えたソフィー、そしてソフィーの母・ダナの元には、結婚式を祝うために次々と友人がやってくる。そこへ、20年ぶりにダナと再会することになった男性が3人現れた。母の日記から、3人の男たちがかつて母親といわくありげな関係であり、その中の誰かが自分の父に違いないと思っていたソフィーが呼んだのだ。
20年ぶりの再会に戸惑うダナ。対照的にソフィーは、「結婚式では父親とヴァージンロードを歩きたい」という夢を3人の男たちに伝える。しかし、男たちは我こそはと父親名乗りをあげる始末に。若かりし頃を懐かしむ中年たち、独身最後の夜を謳歌しようと騒ぎ立てる若者。それぞれの想いを胸に、ついに結婚式の当日を迎える。
マイ・フェア・レディ(My Fair Lady)
作曲:フレデリック・ロウ作詞:アラン・J・ラーナー
初演:1956年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1912年のロンドン。花売娘のイライザは、ひどい下町なまりの英語を話す。イライザの下町なまりのひどさを見かねた、言語学者ヒギンズは半年で彼女を社交界にデビューさせるほどの立派なレディに育てて見せると豪語する。イライザは、ヒギンズ邸に泊り込み、朝から晩まで連日の特訓を受ける。言葉の発生、歩き方、マナーなどレディとして見につけるべきこと全てについての猛特訓だ。
厳しい特訓に音を上げながらも、見事に社交界へのデビューを果たしたイライザだったが、自分がヒギンズにとって、単なる実験道具でしかなかったことを悟り、失意のまま、ヒギンズ邸を後にする。
屋根の上のヴァイオリン弾き(Fiddler On The Roof)
作曲:ジェリー・ポック作詞:シェルダン・ハーニック
初演:1964年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ユダヤ人テヴィエは、5人の娘を持つ父である。テヴィエにとって、結婚とは仲人が決めた相手と結ばれるべし!というのが古くからの慣わしであり、常識であった。しかし、娘たちにとってはそうではなかった。長女・次女ともに、自分が愛する男性を夫とし、結婚したのだ。テヴィエは、若者たちの伝統にとらわれない生き方に戸惑いを感じつつも、娘たちの幸せを願い、彼女たちの結婚を認め、送り出した。しかし、3女が選んだ相手だけは断固として認めるわけにはいかなかった。なぜなら、彼はロシア人だったからだ。結局、二人はテヴィエの反対を押し切って、駆け落ちしてしまう。
やがて、ロシア人によるユダヤ人迫害が勢いを増し、村人たちは次々と村を追われることに。テヴィエ一家は、新天地を求めて村を後にした。そして・・・
サウンド・オブ・ミュージック(The Sound of Music)
作曲:リチャード・ロジャーズ作詞:オスカー・ハマースタイン2世
初演:1959年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1938年のオーストリア。ナチスの勢力が世間への支配を強めていく時期。退役軍人のトラップ大佐邸に、家庭教師として派遣されたマリア。マリアは、軍人さながらに厳しく育てられた大佐の子供たちに、愛情と生きることの喜びを教える。マリアと接するうちに、次第に子供たちもその閉ざされた心を開いていく。やがて、マリアと大佐は恋に落ちて結婚する。一家は、祖国への忠誠を貫き、山を越えて、スイスへと亡命する。
ショウ・ボート(Show Boat)
作曲:ジェローム・カーン作詞:オスカー・ハマースタイン2世
初演:1927年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ショウ・ボート一座の娘、マグノリアは、賭博師ゲイロードと恋に落ち結ばれる。ゲイロードとの間に一人娘を授かったのもつかの間、ゲイロードは賭博のツキが落ち始め、失意のままに姿をくらましてしまう。
時は流れ、娘も成長した頃、ゲイロードが戻ってくる。彼の帰りを信じていたマグノリアは、再びゲイロードとの生活のやり直しを心に誓ったのだった。そして・・・
くたばれヤンキース(Damn Yankees )
作曲・作詞:リチャード・アドラー脚本:ジョージ・アボット
初演:1955年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
中年男のジョーは大の野球好き。ある日、彼は悪魔に魂を売って、スリムな青年へと姿を変えることに成功する。そして、ジョーはひいきの野球チームに入団し、大活躍。しかし、愛妻家のジョーは家族が恋しくなってしまう。そんなジョーをみかねた悪魔は、手下の魔女ローラをジョーのもとに派遣する。ローラはお色気攻めでジョーの気を引こうとする。ところが、逆にジョーの純朴さにほだされた魔女ローラは、ジョーの応援を始めてしまう。チームはジョーの活躍があり、見事に優勝する。魔法が解けて、中年に戻ったジョーは愛する家族の元へ戻っていく。
ウエストサイド物語(West Side Story )
作曲:レナード・バーンスタイン作詞:スティーヴン・ソンドハイム
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
イタリア系不良グループの「ジェット団」と、プエルトリコ移民の不良グループ「シャーク団」は対立していた。ジェット団は、兄貴分のトニーに応援を頼む。しかし、トニーはダンスパーティで知り合ったシャーク団のボス・ベルナルドの妹マリアに恋してしまう。ジェット団とシャーク団の対決を知ったマリアは、トニーに対決を阻止してくれるように頼む。しかし、トニーが仲裁してももはや止めることはできない。ジェット団のボス、リフがベルナルドに刺されるのを目撃したトニーは、怒りに震え、ベルナルドを殺してしまう。兄を殺されたマリアだったが、トニーへの愛は変わらない。
二人は駆け落ちを決意するが、マリアが死んだという話を聞かされたトニーは自暴自棄になり、町をさまよい歩く。そして、二人は偶然、再会を果たす。
ヘアー(Hair)
作曲:ガルト・マクダーモット作詞・脚本:ジェローム・ラグニ、ジェームス・ラド
初演:1967年
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ロングヘアーが反体制・反戦の旗印となっていた1960年代。ベトナム戦争が暗い影を落としていた。クロードはオクラホマの家を出て、都会ニューヨークへやってくる。クロードは、長髪のヒッピー、バーガーと出会い、同居することになる。バーガーとそのヒッピー仲間たちは、現体制を批判し、戦争に反対し、平和こそが大切だと語り合う。そんな自由な生き方を知ったクロードの元へ、ベトナム戦争への召集指令が届く。
バーガーらは、クロードに指令を無視するように助言するが、決心のつかないクロード。そして、戦場へと赴く。やがて、バーガーらの元へ、クロードの戦死の知らせが届いた。
ザ・ミュージックマン
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1912年アイオワの田舎町に自称ハロルド・ヒル教授がやってきた。彼はミュージックマンと呼ばれる悪質な楽器などのセールスマン。田舎町に行っては演奏を教えると言ってはブラスバンドをつくり、自分は姿を消してしまう、要は詐欺師。勿論ハロルドに音楽の素養も無い。この街でも純粋な人々が騙されているが、ひとり図書館の司書でピアノの先生のマリアンは彼を疑う。彼女は彼を告発しようとするも内気な弟がハロルドに懐いているので思いとどまる。しかし、他の町からハロルドの告発者が現れるが子供達はあくまでハロルドを信じる。
フル・モンティー
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
失業中のジェリーは離婚した妻に引き取られている息子に会うにはお金が必要だ。彼は親友で同じく失業中のデーブと2人で一儲けするため一晩だけストリップのステージに立つ事にする。そしてやはり失業し自殺を図ろうとする友人マルコム、自分が失業している事を妻に離せないハロルドを仲間に入れてオーディションを行う。そこで黒人のホースと、変わり者だけど一際イチモツのでかいイーサンを仲間に加え、ショーに向けて特訓を重ねる。しかし、練習中に警察に踏み込まれ公然わいせつ罪で逮捕され家族にもばれてしまう。一度はバラバラになりかける6人だが・・・
42ND・ストリート
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
大恐慌時代のニューヨークで新作ミュージカルのオーディションが行われ、ペンシルベニヤから出てきたペギーは合格する。フィラデルフィアでのトライアウト公演で公演中にペギーは主演女優のジュリアンに接触して骨折させてしまう。ペギーはショックで田舎へ帰ろうとするが、演出家はペギーに主演をやってくれと説得する。ペギーは、最初は断るが上演が中止になれば関係者全員が失業すると説得され舞台に上がる決心をする。
ファンタスティックス
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
隣同士に住む少年と少女は恋人同士で父親同士も仲がよくて結婚を願ってる。しかし、二人の愛は障害があるほど盛りあがると言うことで、父親同士が相談し両家の間に高い塀を作り交際をわざと禁じてしまう。そうして帰って二人の恋が盛り上がったところで、父親達は役者を雇って少女を襲わせ、それを少年に救出させて両家公認の仲になる。しかし二人に役者を雇っていた事がばれてしまい、少年は傷心のまま家出。少女も逆に役者に憧れるも捨てられる。人生の機微を知った二人は・・・
ジキル&ハイド
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
19世紀後半のロンドン。才能あふれる若き科学者ジキルは、人間に備わる善悪2つの別人格について研究している。そのための人体実験を行なうことについて有識者たちに理解を求めるが、保守的な彼らは倫理の問題を持ち出して真っ向から反対する。しかし、ジキルはあきらめきれず、自らの体に薬を投与して実験を開始する。美しい婚約者エマにも黙って。そんなジキルに強い印象を残したのが、場末の売春宿で働くルーシー。荒んだ生活を送りながらも無垢な部分を失っていないように見えるルーシーに、ジキルは丁重な態度で接する。ところが、薬によってジキルから変身したハイドは、夜な夜なルーシーの元に現れて酷い仕打ちに及ぶ。と同時に、ジキルの研究を否定した有識者たちの闇の部分も見、彼らに殺戮という方法で復讐に及ぶ。そして、屈折した愛ゆえに、ハイドはルーシーをも殺害する。次々に起こる殺人事件がロンドンの街を震撼させる中、やがてジキルとハイドの変身はコントロールが利かなくなっていく。そして、愛するエマとの結婚式の日、ジキルは、衆人環視の中でハイドに変わっていく自分に恐怖するのだった…。
ヘアースプレー
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
女子高生のトレーシーの日課は授業が終わると親友のベニーと一緒に帰って、ここボルチモアで一番ホットなテレビ「コーニー・コリンズ・ショー」を観ることだった。トレーシーはいつかこのダンス番組に出演することを夢見ていた。
そんな時、この番組に欠員が出て、一人メンバーを募集することになった。トレーシーは応募しようとしたが、母親・エドナに反対された。こんなおデブに受かるわけがないと。しかし夢を叶えてやりたい父親・ウィルバーはトレーシーに賛成。夢を追ってビッグになれと応援されたトレーシーは学校をさぼってオーディションに参加する。自分よりも踊りがうまい、そう感じた番組の中心的メンバーのアンバーとアンバーの母親で番組の実権を握るベルマに追い払われてしまう。
オーディションが終わり学校に向かったトレーシーだが、遅刻が原因で居残り授業を受ける羽目になる。ところで居残り組では先生が来るまで黒人達が踊っていた。黒人が差別されていたこの時代にトレーシーは白人、黒人の差別することなく、持ち前の明るさでその黒人達ともすぐに仲好しになる。新しい友達を含め高校のダンスパーティーに参加するトレーシー、そこでなんとコーニー・コリンズの目にとまり、番組出ることになる。
レギュラーとして番組に出るとトレーシーは一躍街の人気者。あこがれのリンクとも仲良くなり、Lサイズ専門店のイメージガールにも抜擢された。そして一番変化したのはエドナだった。おデブなエドナは人前に出るのが嫌い。滅多に外にも出ない。そんなエドナはおデブでも人気者で明るく、テレビの中で生き生きとしている娘・トレーシーを応援し、勇気をもらって、街にも出るようになった。トレーシーもまたそんな母親の変化を喜んでいた。
一方、アンバーとベルマは2人を面白く思わない。アンバーはテレビでトレーシーの前に出て妨害し、ベルマはウィルバーを体で誘惑し、エドナとの仲を裂こうとする。
ベルマの攻撃は次第に黒人にも向けてきた。コーニー・コリンズ・ショーでは週に1度、黒人デイを設けて、黒人達のダンスを披露している。これを中止しようというのだ。「コニーコリンズショー」が黒人に差別的だと前から気に入らなかったとトレーシーは、番組への抗議運動を起こす。町でデモ行進するトレイシー達はベルマの通報で警察に捕らえられ、身柄を拘束されてしまう。父親のウイルバーが自分の店を担保に借金して保釈品を支払い全員釈放、となるはずがトレイシーだけは認められず独房に入れられてしまったが、恋人リンクによって助けられる。トレイシー達は「ミス・ヘアースプレー」を市民投票で選ぶ番組の全国放送で、再度差別撤廃を訴える抗議行動を起こすことを計画する。
トレイシーとアンバーはミスヘアスプレーの座を争っていたが、彼女は獄中にいる(ことになっている)ので、アンバーがミスに選ばれることになる。アンバーが王冠を頭に載せた時、トレイシーとリンク、そして仲間たちが会場に乱入してくる。彼らに加え、カウンシルたち、警備員まで巻き込んで会場は大ダンス大会に。この模様は放映され続け、視聴者からその内容への賞賛の電話が鳴るやまず、トレイシーは逆転、ミス・ヘアースプレーに輝くと同時に恩赦で無罪放免になった。
そして、最高潮に達した舞台は、感動の大団円を迎える。
ウイキット
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ミュージカル「ウィキッド」は、童話「オズの魔法使い」シリーズ(ラマン・フランク・ボーム作)に想を得て執筆された「オズの魔女記」(グレゴリー・マグワイア作)を原作としている。
「ウィキッド」の物語の舞台は、「オズの魔法使い」の国。ドロシーが「オズの国」に迷い込むずっと前に起こった、二人の魔女の出会いの物語が「ウィキッド」。一人は緑の肌を持つ賢く信念の強い女性、もう一人は美しく、野心家で人気者。この二人が「西の悪い魔女」と「善い魔女グリンダ」になるまでの数奇な運命をドラマティックに描いている。オズの国にあるシズ大学に、緑色の肌をしたエルファバという少女が、足の悪い妹ネッサローズと共に入学してくることになる。彼女たちは、マンチキン国の総督の娘であるが、父は妹ネッサローズばかりをかわいがり、姉のエルファバを疎ましく思っていた。
一方、美しく同級生からも人気者のグリンダもシズ大学に入学し、ひょんなことからエルファバと宿舎が同室に。
しかし、まったく性格の違う二人は衝突してばかりで、お互いに嫌悪感を抱いていく。シズ大学の学長マダム・モリブルは、エルファバの魔法の才能を認め、魔法の個人レッスンを受けさせ、やがてはオズの魔法使いに合わせると約束する。
ある日、ウィンキー国の王子フィエロがシズ大学に転校生として入ってくることになる。
フィエロは少し軽薄だけど、ハンサムでやさしい男性。グリンダは、フィエロが気に入り、彼をデートに誘う。ダンスホールに集まることになった学生たち。グリンダは、祖母からもらったセンスの悪い黒いとんがり帽子をエルファバにプレゼントし、それをかぶってやってきたエルファバはみんなの笑いものに。けれども、エルファバは笑いものにされてもひとりで踊り続ける。それを見て心が痛んだグリンダは、エルファバと一緒に踊り始める。ふたりは、急速に心を通わせ合うようになり、二人だけの秘密を打ち明けあうような仲に。
その頃、フィエロは、エルファバを探し出すために必死。やっと会えた二人。実は、フィエロはグリンダと婚約中であったが、エルファバと再会し、ふたりで逃げる道を選ぶ。初めてふたりきりになれたエルファバとフィエロ。しっかり抱きしめあう二人であったが、エルファバは、妹によくないことが起きているのを感じ取る。なんとかエルファバをおびき寄せて捕まえたいオズの魔法使いは、グリンダのアイデアでエルファバの妹のネッサローズを使うことにした。ネッサローズは、竜巻の事故によって命を奪われ、それを知ったエルファバがやってくる。
足の悪いネッサローズのためにエルファバが履かせてやった魔法の靴を、見知らぬ少女(ドロシー)が履いているのを見て、エルファバは激怒。そして、オズの魔法使いの手下に捕まり、絶対絶命に。しかし、フィエロが身を挺してエルファバを逃がしてやるのであった。そのかわり、磔にされてしまうフィエロ・・・。
エルファバは、なんとかしてフィエロの命を救おうとして魔法の書をめくり、呪文を唱えるのであった。
ビリーエリオット
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
イギリス北部の炭鉱町エヴァリントンに住むビリー・エリオットは炭鉱夫である父と兄のトニー、そして軽度の認知症を患う祖母と一緒に暮らしている。母はビリーが幼いころに亡くなっていた。当時のイギリスは炭鉱不況の真っ只中で父とトニーはストライキに参加していた。父はライト級チャンピオンのボクサーであるケン・ブキャナンの熱烈なファンであり、一家が経済的に苦しくなったときのために自分の息子をブキャナンのような選手に育て上げようと、近所のボクシングジムにビリーを通わせている。しかしビリーはボクシングを始めた当初から、殴り合うというボクシングの特性に馴染めず試合には負けてばかりであった。
そんなある日、ストの影響でボクシングジムの隅でバレエ教室が開かれることになった。もともと音楽が好きであったビリーは音楽に合わせて優雅に踊るバレエに魅せられ、密かに教室に参加しコーチの指導を仰ぐのであった。そして・・・
アニー
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ) 子供ミュージカル
不景気の1930年代のアメリカ。
気のめいるような日々の繰り返しだったが、誰もが、もしかしたら、少しは良くなるかもしれない、明日になれば・・・と夢みていた。孤児のアニー(アイリーン・クイン)も明日を夢みていた。孤児院を管理しているミス・ハンニガン(キャロル・バーネット)は悪い人ではないが、酔っ払いでむら気で、年中酒くさい息を吹きかけながら少女たちにあたり散らしている。ある日、アニーは脱走に成功する。悪ガキたちにいじめられている老犬を助け、サンディと名付けた。
だが、アニーは警官につかまり孤児院に逆もどり、サンディもソーセージ工場行きという時、思わぬ訪問者が現われた。億万長者ウォーバックス(アルバート・フィニー)の避暑グレース(アン・ラインキング)で、ウォーバックスは金の亡者という世間のイメージを良くするため、孤児の1人を週末だけ招待しようというのだった。グレースは一目みるなり、アニーが気にいる。かくして、アニーとサンディは五番街にある豪華なウォーバックス邸の客となった。魔法も使える用心棒プンジャブを始め、召使いの大隊が彼女を暖かく迎えてくれた。ところが、ウォーバックス自身は男の子を望んでいたのでむっつりとしている。しかし、その夜遅くサンディが曲者のしかけた爆弾から彼の命を救ったことで、とにかくアニーは滞在できることになった。金儲けしか興味のなかったウォーバックスの心境が少しずつ変化していき、ある時はみんなで、グレタ・ガルボ主演の「椿姫」を見に行ったりした。ウォーバックスはアニーを養女に望んだが、本当の両親と暮らす夢を捨てていないアニーは承知しなかった。
そこで、ウォーバックスは5万ドルの賞金をつけ、アニーの両親探しを始めた。邸には両親を自称する人々が押しかけた。その中にはミス・ハンニガンの弟で小悪党のルースターと愛人リリー(バーナデット・ピータース)もいた。2人は姉とグルになり、実は何年も前に死亡しているアニーの両親の残したロケットの片われを持参したので、ウォーバックスもアニーと5万ドルの小切手を渡さざるを得なかった。だが、孤児たちの通報で事実を知ったウォーバックスは、FBI、警察に出動を要請し、自分もグレースと車にとび乗った。車に乗せられたアニーはハネ橋のところで、小切手をひったくって逃げ出し、その後をルースターが追いかける。危ういところでアニーは、プンジャブに救い出される。その後、盛大なパーティーが催され、孤児たちもミス・ハンニガンも、FDRことフランクリン・デラノー・口ーズベルト大統領も招かれた。アニーには今やかけがえのないパパとなったウォーバックスと未来のママ、グレースがいた。ウォーバックスにとって、金や権力はすっかり価値を失っていた。明日になれば、もしかしたら、世の中がもっと素敵になるのではと、みんな思っていた。夜空には美しい花火がいくつも光を散らしていた。
オリバー
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ) 子供ミュージカル
救貧院で暮らす孤児オリバーは、ここを管理する教区吏のバンブルからほかの孤児たちと同じように虐待を受けていた。ある日オリバーはくじで選ばれたために、孤児の代表として粥を哀願しに行くが、このためにオリバーは教区から問題児と見なされる。そして葬儀屋に働きに出されるが、我慢ができずロンドンへ逃げた。
そこではユダヤ人フェイギンを頭とする窃盗団にむりやり入らされ、オリバーに盗みをするように仕込もうとする。だがオリバーは悪に染まらず、ふとしたことがきっかけで紳士ブラウンローに保護される。この温かい一家にオリバーは幸福感に浸るが、やがてまたフェイギン一味に捕らえられ、ビル・サイクスとともに盗みへ出かけることになった。オリバーは盗みに入る家に侵入する際にしくじり負傷、しかしそのメイリー家のローズに介抱され、そこで親切にされる。
一方そのころモンクスという男が、オリバーに不利な情報をもってフェイギンに接近しようとしていた。オリバーに同情していたサイクスの情婦ナンシーは、オリバーを醜聞から助けようと、一味の巣窟を教えるが、それがためにサイクスに惨殺される。しかし一味には警察が入り、フェイギンは捕らえられ絞首刑、サイクスは逃走の末事故死する。そしてオリバーの出生が明らかになり、ブラウンロー紳士とともに幸せに暮らすことになった。
ドリーム・ガール
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
音楽業界において白人至上主義だった1960年代。
黒人女性グループ「ドリーメッツ」は、売れっ子黒人歌手ジミーのバックコーラスとなり、巡業と恋の日々を送っていた。プロデューサーのカーティスは黒人のためのレーベルをたちあげ、「ドリーメッツ」も「ドリームガールズ」としてデビューする。しかし、その条件として、エフィはリードボーカルを客受けのいい美人のディーナに譲ることになる。ディーナがメインのドリームガールズは華々しくデビュー。黒人グループとしては異例の驀進をつづける。それとともにファミリーの人間関係も少しずつ変化していった。かんしゃく持ちでルーズなうえ、リードボーカルを奪われてくさっていたエフィは、カーティスからクビを言い渡される。恋人のカーティスは、いつしかディーナに心をうつしていた。エフィの代わりのコーラスも加わり、ドリームガールズはますます躍進。カーティスの会社もビッグレーベルに成長を遂げ、黒人歌手の地位を高まった。美貌のディーナの人気は一人歩きし、カーティスとも結婚、名実ともに大スターの道を歩み始める。しかしながら、ディーナは次第にカーティスとの齟齬に悩み始める。一方、放逐されアルコール中毒に陥ったエフィであったが、娘のためにインディーズ歌手として復活する。静かにヒットするエフィの新曲を聴いたカーティスはそれを盗用、「ディーナとドリームガールズ」に歌わせる。それに気づいた昔の仲間たちにカーティスは復讐され、ディーナにも別れを告げられる。
ドリームガールズの解散ステージ。ディーナは「ドリームガールズは4人だ」と、邂逅したエフィとともにラストソングを歌い上げる。
ガイズ&ドールズ
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1948年頃のニューヨーク。タイムズ・スクエアに巣喰っている賭博師のネイサン・デトロイドは、アデレイドと婚約したまま賭博に熱中、今日も今日とて賭場を開きたいのだが、ブラニガン警部をチーフとしたニューヨーク市警の取締りが厳しいため、適当な場所が見つからず困っていた。 そんな時、ジョーイ・ビルトモアと言う男が、前金千ドルで倉庫を貸そうと言って来た。しかし、金が無い。ネイサンは、仲間のスカイ・マスタースンに、一つの“賭けを”申し込む。 「俺が指名する女を一晩でものにしたら千ドルを払おう。できなければ、千ドルは俺のものだ」と。プレイボーイのスカイが、このうまい話に乗らない訳が無い。すぐさまOKした。
ところが、ネイサンが指名した女は、お堅い事で有名な救世軍の娘サラ・ブラウンだった。スカイは彼女に「次の水曜の夜、一緒に食事をしないか。その代わりに、伝道所の集会に十二人の信者を出席させよう」と言葉巧みに誘った。しかし、サラは単なる食事の誘いだけでは無いと見抜いたが、折も折、カーライト将軍から信者が少ないのを理由に伝道所の閉鎖を言い渡されていた時でもあったので、スカイの申し出を受け入れたのだった。
デートの夜、初めての遠出でハバナへ出掛けたサラ。つい羽目を外してしまい、酒に酔った勢いでスカイに愛の告白をしてしまった。だが、スカイの返事は意外なものだった。「酔っている女を自分の物にするのは、俺の自負心が許さない」と、心の内とは裏腹に冷たく突き放したのだった。
話し変わってちょうどその夜、サラもいない、救世軍の連中も布教に出掛けて留守と言う伝道所では賭場が開かれていた。そして、間の悪いことに、ニューヨーク市警の手入れを受けてしまった。このことを知ったサラは、スカイがこの賭博を開くために自分を騙したのだと誤解した。一方、スカイは、ネイサンに賭けの結果を報告する為に出掛けて行くと、彼は賭博で大負けの有様で、「俺、今は“文無し”だから、掛け金の千ドルは当分払えないよ」と言う。スカイは、実はこうこうしかじかだと言い、「賭けは俺の負けだ」と言って千ドルをネイサンに渡した。 スカイは、サラとの約束を果たす為に、賭博仲間に「今夜、伝道所の集会に主席してくれないか」と頼むが断わられる。そこで仕方なく、スカイは彼らと賭けをした。「俺が勝てばお前達は伝道所へ行ってくれ。俺が負けたら一人当たり千ドルを払う」結果は、スカイが勝った。賭博師たちはしぶしぶ伝道所に向かう。
それから数日後、スカイとサラの結婚式が挙げられ、スカイはすっかり伝道所の一員になっていた。そして、ネイサンも又、十四年間もおあずけだった婚約者アデレイドと、目出度く結ばれたのだった。
スカーレット・ピンパーネル
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
フランス革命の最中の1789年を舞台とする。ロベスピエールを指導者とするジャコバン党の革命政府と公安委員会は、無実の罪の貴族達を反革命の罪で次々に逮捕し、ギロチンによって処刑していた。このような中、無実の貴族達を見事に救い出す謎の集団「スカーレット・ピンパーネル」(紅はこべ)がパリの街中を騒がせていた。
スカーレット・ピンパーネルは、王太子ルイ・シャルル(ルイ17世)の救出を目的として動き出す一方、革命政府全権大使のショーヴランは、スカーレットピンパーネルの正体を暴き、その壊滅を目論んでいた。物語は、スカーレットピンパーネルのリーダーのパーシー・ブレークニーを中心に、パーシーの妻マルグリット、そしてショーヴランの三人の愛情と疑念、そして憎しみを描きながら、展開していく。
ラ・カージュ・オ・フォ−ル
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
南フランスのサントロペにあるナイトクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」の経営者ジョルジュは、店の看板スター「ザザ」ことアルバンと20年来夫婦として生活をしてきた。アルバンは、近頃老いを感じ、家にいる時にはふさぎがち。仕事にも気が乗らない。それでも、化粧をし舞台に立てば世界一の美女”ザザ”としてお客を楽しませ、アルバン自身もその事に喜びを感じる日々を過ごしている。アルバンは、ゲイであるジョルジュが過去に1度だけ女性と付き合って生まれた一人息子ジャン・ミシェルを、生みの母に代わり慈しみ育ててきた。
ある日、ジャンは恋人のアンヌと結婚するとジョルジュに報告。アンヌの父親は保守的で、ゲイクラブを厳しく取り締まるべきと主張しているダンドン議員。そのアンヌの両親が、ジャンの両親に会うために、店に隣接する自宅を訪問すると言ってきた。ジャンはアンヌの両親に気に入られるために、一晩だけ『普通』の家庭を演出してほしいとジョルジュに懇願する。かわいい息子の頼みとあり、ジョルジュは抵抗するアルバンを説得し、ずっと会っていない実母を呼ぶ事にした。ジャンの事が心配なアルバンは、普段はしたこともない男としての振る舞いの練習までして、叔父として同席する事に。
ところが、ジャンの実母が急に来られなくなり、アルバンが女装しジャンの母親としてアンヌ一家を迎える。アルバンはジャンの母親として上手く振る舞い、一行はアルバンの親友ジャクリーヌが経営する高級店で夕食をとり、アンヌの両親は大満足。アルバンはジャクリーヌのリクエストに応え、ダンドン夫妻には「昔、歌手をしていた」という事にし、『ザザ』として歌を披露。ところが歌いながら乗ってきてしまったアルバンは、いつもショーでやっているように曲の最後でかつらを外してしまい、”男”だとばれてしまう。
シーラブズミー
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
舞台は、スウェーデン
マラチェック香水店に勤める店員、ジョージ=薮さま。ジョージには、ペンフレンド?手紙の彼女がいた。手紙の相手は、会ったことも見たこともなく、双方は、お互いにお互いを素敵な異性と想っていた。
ある日、マラチェックの店にアマリアという女性が、就職希望者としてやってきた。オーナーは、最初、新しく人を雇う予定はないと断ったが、オーナーとジョージが賭けの対象にしていたシガレットケースをアマリアが見事に売ってみせたことから、彼女は、マラチェック香水店で働くことになる。
アマリアの勤務態度にあまり良い印象を持てないジョージは、アマリアと顔を会わすと口論になる仲だった。
しかし、実は、ジョージとアマリアは、面識のない好感を抱いている文通相手同士なのだった。とうとう、憧れていた文通相手に会う約束の日、オーナーから身に覚えなく、ここ毎日、辛くあたらているジョージは、従業員全員居残りの残業を言い渡されてしまう。日頃、真面目に働いてきたジョージだったが、今日だけは、先約のため残ることはできません!
と嘆願するが、聞き入れられない。
他の従業員にも残業を通達するように言われ、皆に知らせると、アマリアは、デートがあるからと残業を断る。ジョージが、オーナーに残業の件を報告するとまた執拗に厭味を言われ、口論になる。思い余って、辞職してしまったジョージは、解雇され、約束の日に最悪な気持ちで職場を去った。
待ち合わせのカフェで待っているのは、アマリア。失業し、最悪な気分でまだ見ぬ彼女に会うことができないでいるジョージは、
残業を早めに切り上げ、帰宅途中の同じ店で働いていた友人に文通相手に今日は会えないということを伝える手紙を渡してくれるように頼んだ。
友人は、了承して、ジョージと一緒に約束のカフェに行く。カフェで待っていたアマリアを見たジョージの友人は、彼に店内に行くように薦める。ジョージは、店内で待つアマリアを見て驚くが、彼女に声をかけ、自分が手紙の相手だと打ち明けられずにその場を過ごした。翌日、誤解からジョージを解雇したオーナーだったが、その誤解は、大きな間違いだったことが判明して、ジョージの解雇は取り消された。職場に復帰したジョージは、この一件の元凶であった先輩店員のコダリーにオーナーからの解雇を伝えた。
オーナーは、妻の不倫相手をジョージと誤解していたが、その実の不倫相手は、女くせの悪いコダリーだったのである。
店に戻ったジョージは、アマリアといつしか親睦を深め、クリスマスイヴに彼女の家に招待される。
その日は、文通相手も招待しているという。
そこで、ジョージは、自分がその文通の相手であることを明した。お互いに好感を持っていた二人は、想いが通じ合い、ハッピーエンドに。
雨に唄えば
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
サイレント映画全盛の時代、俳優ドンと大女優リナ・ラモントはドル箱の映画スターであり、大スター同士のカップルともてはやされていた。しかし実際は、リナが一方的にドンに惚れているだけであった。そんな中、ドンは駆け出しの女優キャシーと恋仲になってしまう。
やがて世界初のトーキー「ジャズ・シンガー」が大成功をおさめたことにより、ハリウッドにトーキーの波が押し寄せる。
そこで彼らの映画会社では、当時作りかけだったドン&リナのサイレント映画を無理矢理トーキーにすることに決定。しかしながら、トーキーのノウハウを知らなかったことに加え、一番の問題はリナが致命的な悪声の持ち主であったために映画の試写会は散散な結果に終わる。そんな映画を公開したら俳優人生が崩壊してしまうと危機を感じたドンとその親友コズモ、キャシーの三人は映画をミュージカルに作り替えることを思い立つ。あとはリナの声をどうするのかが問題だったのだが…
キャンディード
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ところはドイツのウェストファリア、領主ツンダー・テン・トロンクの城館に、領主の甥にあたるカンディードという若者がいた。家庭教師パングロスによる「この最善の可能世界においては、一切の事柄は善である」というライプニッツの楽天主義を信じて幸福に育ったキャンディードであったが、領主の娘クネゴンデと接吻を交わしたために、生まれ育った城から追放の憂き目に遭う。騙されてブルガリア連隊に編入させられたキャンディードは、脱走を試みて捕まり、連隊中の兵士から鞭打ちの刑罰を喰らう。アバリアとの合戦の際、戦闘の混乱に紛れて再び逃げ出したカンディードは、戦場の至る所で、両軍の兵士により虐殺された市民の死体を目にする。
オランダで仕事にありついたカンディードは、梅毒病みの乞食となった旧師パングロスと再会する。ツンダー・テン・トロンクの城を襲ったブルガリア兵により、クネゴンデを含む一族郎党が皆殺しにされたことを知らされ、カンディードは悲嘆に暮れる。梅毒から回復したパングロスと共に、キャンディードは主人の供でリスボンへ向かう。
リスボンへ向かう途中で嵐に遭った船は沈没し、カンディードとパングロス、人でなしの水夫だけが生き残る。リスボンでは大地震に巻き込まれる。異端審問に掛けられたカンディードとパングロスは火炙りの刑に処される。火炙りにされる寸前でカンディードは赦免される。カンディードを救ったのは、ブルガリア兵の暴行を生き延び、今はユダヤ人と異端審問官の共同の囲い者となっているクネゴンデであった。老婆に導かれ、キャンディードはクネゴンデと再会する。クネゴンデの話を聞いて激昂したキャンディードは、ユダヤ人と異端審問官を殺してしまう。 キャンディードとクネゴンデは老婆の過去を聞く。老婆は元は教皇の美しい娘で、ふとしたことから母と共に海賊に捕まり、母は殺され、自身は犯され、モロッコからアレクサンドリア、イスタンブール、アゾフ、モスクワ、リガ、ハーグなど時には売られ、時には篭城に巻き込まれ、時には逃げ出し、年を重ね、ついにはユダヤ人の元で働いていたということを語る。
キャンディードとクネゴンデは、供の老婆を連れて南アメリカ大陸まで落ち延びるが、ブエノスアイレスで追っ手に追いつかれ、やむなくキャンディードは従僕カカンボだけを連れて逃れ去る。
逃避行の途中で二人は黄金郷エルドラドーに迷い込む。エルドラドーは、黄金や宝石が石ころのように道端に転がっており、争いも災厄もないユートピアであった。この国に止まるよう説得するエルドラドーの王を振り切って、クネゴンデの事を忘れられぬキャンディードは、黄金と宝石を羊に積み込んでエルドラドーを離れる。
持ち出した黄金や宝石のほとんどは、災厄により失われてしまう。そして旅路の途中で虐待された瀕死の黒人奴隷を目にする事により、ついにキャンディードは楽天主義と訣別せざるを得ないことを自覚する。「楽天主義とは、どんな悲惨な目に遭おうとも、この世の全ては善であると、気の触れたように言い張ることなのだ!」
クネゴンデの捜索に送り出したカカンボは、行方知れずになってしまう。待ちきれなくなったキャンディードはヴェネツィアまでやってくるが、航海の途中で出会った詐欺や泥棒により、残りの黄金のほとんども失われる。世間に愛想を尽かしたキャンディードは、「この国で最も不幸な人間」を自分の同行者として公募する。厭世主義の貧乏学者マルチンが同行者として選ばれる。
マルチンと果てしのない議論を繰り返しながら、イタリアやフランス、イギリスといったヨーロッパ諸国を歴訪し、遂にコンスタンチノーブルで、キャンディードはクネゴンデやカカンボ、パングロスと再会する。見る影もなく醜く成り果てたクネゴンデに、キャンディードは百年の恋も覚めてしまうが、約束を守るためにクネゴンデとの結婚を決意する。
エルドラドーから持ち帰った残り少ない黄金でキャンディードは地所を購入する。小さな農家で悠々自適の生活を送る老人との会話をきっかけにして、キャンディードは労働こそ人生を耐え得るものにする唯一の方法であることに思い至り、日々の仕事とその成果の中に、ささやかな幸福を見出すようになる。
今でも時おりパングロスは、「もし君がツンダー・テン・トロンクの城を放逐されず、数々の不幸や災厄に見舞われなければ、今の幸福もなかったのだから、やはりこの世のすべてが最善である事は認めざるを得ないだろう」と議論を持ちかけるのだが、カンディードはただこう答えるのだった。「お説ごもっとも。けれども、わたしたちの畑は耕さなければなりません」
ゴッド・スペル
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
ニューヨークのセントラル・パークにイエス・キリストと9人の若者、ユダ、ジェリー、リン、キャティー、ロビン、ギルマー、ジョアン、メレル、ジェフリーが集まった。9人はイエスを先頭に歌いながら進み、ガラクリがいっぱい集められたジャンク・ヤードにやってきた。そして新約聖書マタイ伝のあるエピソードを演じ始めた。--1人が召使い、1人が主人役を演じる。召使いは、主人に借金があったが、とても返すことができない。主人は、彼の妻子とその持物を全部売ってでも返すよう命じるが、ひれ伏す召使いをあわれに思い、借金を免じてやる。その借金を許された召使いが金を貸している仲間に会った。彼は相手の首をしめて金を返すよう迫るがとても返せそうにないので牢にいれてしまった。これを知った主人は怒り、自分が借金を許したようになぜ仲間を許してやらなかったと召使いを牢に入れてしまった。若者たちはこれを楽しそうに演じ終わると、キリストへの賛歌を歌いながら、近代的なビルに囲まれたニューヨークの町へとくり出していく。再びそこでマタイ伝からのエピソードが演じられる。--イエスは若者たちを羊とヤギに分け、羊を祝福した。羊になった若者たちはますますイエスへの尊敬を厚くする。しかしイエスはヤギ担った若者たちにも愛をあたえる。--だが、最後のときがきた。ユダがイエスを裏切ったのだ。9人は再びジャンク・ヤードに戻り、最後の食事をとった。そのとき、ユダに案内された一団がやってきた。イエスは自ら金網に背をつけた。残された8人は悲しみにくれながらイエスの両手に赤いリボンを結び、金網に縛りつけた。悲しみの一夜が明けた。8人の若者はイエスの身体を高くささえ、キリスト賛歌を歌いながら町を行進して行く。
シェルブールの雨傘
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1957年、アルジェリア戦争のさなか――フランス北部の英仏海峡に面した港町シェルブール。若い娘ジュヌビエーブと青年ギイは互いに密かに愛し合う仲。ギイは病身の伯母エリーズと暮らし、近くの自動車修理工場で働いている。若い看護学生マドレーヌが、伯母エリーズの世話をしてくれていた。
ジュヌビエーブは、母親エムリー夫人と港のそばに、“アンブレラショップ・シェルブール”という店を出している。
母と娘は今日まで平穏な日々を送ってきたが、エムリー夫人はジュヌビエーブとギイの恋を若すぎることを理由に好ましく思っていない。そんな或る日1通の督促状がこの生活を狂わせてしまう――。商売もうまくいっていなかったのだ。お金を得るためにエムリー夫人は止むなく大切な宝石を手放す事を決心し、宝石店へ出むく。商談がもつれているところに現れた宝石商カサールが、自分が引き取ってもよいと申し出る。側にいるジュヌビエーブの魅力に捉われたかのように……。
さて、お金は解決したが、ギイとの問題で母娘の口論は絶えない。母の目を盗んでギイと逢ったジュヌビエーブに思いがけない恐ろしい知らせが―――ギイに召集令状が来たのだ。
その夜、二人は固く結ばれた。
数日後、ギイは悲しみの涙に濡れるジュヌビエーブを一人残し、戦線へと旅立っていた。
1958年1月。駅での別れから数ヶ月は過ぎたのに、愛するギイからの便りもなく、ジュヌビエーブは不安な日々を送っている。
エムリー夫人は娘の心を安らげようと、かつて危急を救ってくれたカサールと交際するように勧める。ある日、めまいがジュヌビエーブを襲った。――娘が妊娠していることを知ったエムリー夫人は、繰り返し求婚してくるカサールと結婚させてしまおうと決心する。カサールの寛容な心と、紳士的な行動は、ジュヌビエーブの心を少しずつとらえ、やがて結婚する。
1959年3月。戦場で負傷したギイは、ようやくシェルブールの街へ帰還し、エリーズ伯母さんと、マドレーヌに再会する。だが、“アンブレラショップ・シェルブール”はすでになくなっていた。自動車修理工場へ復職したが、ジュヌビエーブのいないシェルブールは、ギイにとっては死の街だった。生活は乱れ放題、職場も追われたギイに、更に母親代わりの伯母の死が襲った。マドレーヌが去る日、ギイは、ふと、身近にある幸せに気付く。「いま、ぼくに必要なのは君だ!」人生に見放されたと思っていたギイはマドレーヌによって救われた。
伯母の遺産で二人はガソリンスタンドを開いた。
――時は流れマドレーヌとギイの間にも男の子が出来、幸せの日々を送っていた。クリスマス・イブ、マドレーヌと息子はオモチャ屋へ……。
突然、クラクションが鳴り、若い上品な女性が近づいて来た――ジュヌビエーブだ――「娘がいるわ、あなたにそっくりよ。ご覧になる?」「もう行ったほうがいいよ」と応えるギイ。立ち去るジュヌビエーブの肩さきには音もなく冷たい雪が舞い降りて来た……。
スクルージ
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
クリスマスで賑わうロンドン。そんな中、金貸しのエベネザー・スクルージだけはクリスマスをばかにしてひたすら借金の取立てをしている。そんなスクルージの前に、死んだはずの相棒マーレイが現れる。鎖につながれたマーレイは、もしこんなことになりたくないのなら、精一杯この世を生きることだとスクルージに告げる。そしてスクルージのこの世での行いを改めさせるために今夜3人の精霊がやって来ると予告して去っていった。
マーレイの言葉を信じないスクルージだったが、予告通り午前1時、最初の「過去のクリスマスの精霊」がやってくる。スクルージは自分の少年時代、そして青年時代へと連れて行かれる。そこには若くして死んだ姉のジェニー、見習時代の親方や仲間達、そしてかつて愛したイザベラが現れる。過去の心の痛みに苦しむスクルージ。そして彼は精霊がジェニーの霊であることに気がつく。「過去は取り戻せない」と言って、精霊は消えて行った。
午前2時。続いて二人目の精霊、「現在のクリスマスの精霊」が現れる。「人間の優しさの絞り汁」を飲まされたスクルージは酔っぱらいながら夜空に連れ出される。向かった先はスクルージの元で働いているクラチットの家。妻が反論する中、スクルージを称えて乾杯するクラチットにスクルージは驚いた。クラチットの幼い息子、病弱のティム坊やの病気が重いのか案じるスクルージだったが、逆にいつもの自分の口癖を精霊にまねされてしまう。「死ぬなら死んで頂こう、無駄めし食いの数が減る」
続いて甥のハリーの家へ。そこではやはりハリーがスクルージを称えて乾杯していた。まんざらでもないスクルージは断りつづけていたクリスマスパティーに、まるで一緒に参加しているように楽しむのだった。
午前3時、最後の「未来のクリスマスの精霊」がやってくる。精霊と共に行ったのは教会の墓地。そこでクラチットが話しかけているのはティム坊やの墓だった。肩を落とすスクルージに精霊が指し示したのは、「エベネザー・スクルージ」と刻まれた自分の墓だった。震え上がり懇願するスクルージの前に再び現れたマーレイは、スクルージの口癖を真似てみせる。「は!ばかばかしい!」闇の中悲鳴を上げつづけるスクルージがふと我に返ると、そこはいつも自分の寝室だった。「わしは与えられたんだ、生まれ変わるチャンスを!」
街に飛び出すと、スクルージは1番大きな七面鳥と山ほどのおもちゃを買い、貧しい人々に寄付をして、借金を帳消しにする。そしてクラチット家を訪れ、プレゼントを贈り、給料の倍増と、ティム坊やのための医者探しを約束する。しかしスクルージのクリスマスはまだ始まったばかり。「大好きだよ、クリスマスが! 大好きだ、子供たちが! 大好きだよ、人間が!」
太平洋序曲
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
舞台は江戸時代末期。
江戸時代という太平の世もその姿を変えようとしていた。ある日、ジョン万次郎という若者が外国から入国した鎖国破りの罪で捕らえられた。万次郎は、取調べの際、「アメリカが開国を迫りに日本へやってくる」という噂があることを、老中達に伝える。
老中達は驚き、浦賀奉行所の与力香山弥左衛門を呼び出す。香山は目付役に昇進するが、それと引き換えに、アメリカがやってきた時の交渉を全て任せられたのだった。万次郎の言っていたとおり、黒船が浦賀にやって来た。浦賀の町は、大混乱となっていた。香山はアメリカ帰りの万次郎の助けを借り、「開国できない」と必死に交渉する。が、将軍がアメリカ大統領からの手紙を受け取る儀式を行うまでに、たった6日間の猶予しかもらえない。儀式を行わなければ、攻撃を受けることとなる。香山と万次郎は、この非常事態を奇策によって解決し、鎖国が守られたかに見えたが・・・
アメリカに続いて、イギリス、オランダ、ロシア、そしてフランスがやってきた。武力をちらつかせながらの交渉に折れ、ついに通商条約を結び、日本は鎖国政策を捨てざるをえなくなった。香山は、浦賀奉行として、外国人との接触が多くなって行った。その中で、否応無しに西洋文化の傾倒して行かなければならなくなっていた。これに対し、アメリカの文化、広くは西洋文化を理解していたはずの万次郎は、開国した日本の中で、日本文化の在り方を見つめなおしていたのである。
数年が経ち、香山は思いもかけない場所で、万次郎と再会するが・・・
事態は思わぬ方向へと向かってしまうのだった。
葉っぱのフレディ
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ) 子供ミュージカル
春、大きな木の枝に生まれたフレディは、アルフレッド、ベン、クレア、そしてイロイロなことを知っているダニエルなどの友達と一緒に、スクスクと育ちます。一つとして同じ葉っぱはない、みんな個性があることに気づいたフレディは、さわやかな風が吹き抜ける季節、葉っぱに生まれたことを心から喜び葉っぱとして生きていくことを楽しむのでした。夏のある日、厚みのある大きな葉っぱに成長したフレディは友達たちと体を寄せ合って、憩いを求めて木の下に集まる人たちに「木陰」を作って上げたりもしました。
ダニエルはフレディにいろんなことを教えてくれました。
そして季節は巡り、段々と体に当たる風が強く、冷たくなってきました。ある日、とても寒くなり、寒さと怖さでブルブル震えるフレディ。強い北風が吹きぬけた翌朝、フレディたちの体に霜がおりました。フレディたちはさまざまな色合いに「紅葉(こうよう)」していきました。一人一人個性のある素敵な色になりました。
そんなある日、ダニエルはフレディに「引越しをしなければならない」と告げます。アルフレッドも、ベンもクレアも、そして他のたくさんの友達も「その時」が来て、引っ越していきました。最後まで木の枝に残ったのは、フレディとダニエルの2人。
いつまでもここに居たいというフレディでした。ダニエルが「引越し」といった言葉の意味が「死ぬ」ことではないのかと気づきます。フレディは死ぬことが怖くてたまらないとダニエルに訴えます。ダニエルは優しくフレディに話しかけます。
「まだ経験したことがないことは こわいと思うものだ。でも考えてごらん。世界は変化しつづけているんだ。変化しないものは ひとつもないんだよ。春が来て夏になり秋になる。葉っぱは緑から紅葉して散る。
変化するって自然なことなんだ。きみは春が夏になるとき こわかったかい? 緑から紅葉するとき こわくなかったろう? ぼくたちも変化しつづけているんだ。 死ぬというのも 変わることの一つなのだよ。」
そしてダニエルも静かに枝を離れて引っ越していきました。
雪の降った翌朝、少し色あせてきたフレディも静かに旅立ちました。ゆっくりひらひら舞いながらフレディが引っ越した先は、雪が降り積もってふんわりとした、自分が生まれ育った木の根元でした。このとき初めてフレディは木の全体の姿をみました。なんて大きく、立派な木なのでしょう。ふわふわ温かい木の根元の雪の上で、フレディは静かに目を閉じました。
春になって雪が解け、水となり、フレディたち落ち葉は水に溶け込み、土に返り、木を育てて新たな葉っぱが生まれる力となるのです。大自然の設計図は、寸分の狂いもなく、命を変化させ続けていくことでしょう
ピーターパン
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ) 子供ミュージカル
ロンドン郊外に住むダーリング家の3姉弟の姉娘ウェンディは大人になるのがいやでしょうがなかった。ある夜、ウェンディたちの部屋にお伽話のピーター・パンがしのびこみ、いつまでも子供でいられる“ないない島"へ連れて行ってやろうといった。ピーター・パンが光のをウェンディ、ジョン、マイケルの3人にふりかけると空を飛ぶことが出来るようになって、ピーター・パンを先頭に“ないない島"へ飛んで行った。ピーター・パンたちの大敵は海賊フックだ。フックは飛んで来るピーター・パンたちに大砲をうちかけたが、一同はどうやら無事に島に着くことができた。ジョンやマイケルは同じような子供たちがたくさんいるので大喜び、早速皆でインディアン退治に出発したが、娘を何者かに誘拐されて怒っていた酋長に逆に捕えられ、夜明けに死刑されることになった。ピーター・パンとウェンディは人魚たちと遊んでいるとき海賊フックが酋長の娘を攫って行くのを見つけ、ピーター・パンは海賊と大格闘して娘を助け出した。これを知った酋長は喜んで子供たちの縄をときお礼の大ダンス・パーティを催した。そのうちにウェンディはお母さんが恋しくなり、ピーター・パンから家へ帰ると大人になってしまうと言われたが、やはり皆を連れて帰る決心をした。ピーター・パンに娘を奪い返されたフックはその復讐にウェンディ以下の子供たちを捕えてしまった。しかし、急を知ったピーター・パンが飛んで来てフックを鰐の口の中につき落した。ウェンディたちはロンドンへ帰ることができた。そしてウェンディは父母に大人になる決心をしたと告げるのだった。
ファンタスティックス
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
隣同士に住む、ちょっと変った青年と夢見る少女の恋。
父親同士がお互いを敬遠し、二人を引き離すために、庭と庭の間に高い塀を作っている。一見、現代版、ロミオとジュリエット?と思いきや、“障害が高ければ高いほど、恋愛は盛り上がる”と考える、実は仲良しの父親同士の策略だったのだ。父親同士は二人に結婚をして欲しいと望んでいた。そうとは知らない二人は、塀越しの愛を深めていく。
そろそろ結婚させるには、父親同士も仲良くならなければならない…、そして考えついたのは、役者を雇い、偽の誘拐事件を起こす。誘拐されそうになった少女を青年が悪者から守るという設定。まんまとその偽誘拐事件にひっかかり、少女を守った青年。そして愛はさらに深まる。うまくいったかのように思えたこの大芝居。さてはてこれでは済まず、どうなっていくのか…?
フットルース
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
シカゴ生まれのレン・マコーミックが、ロックもダンスパーティも禁じられているアメリカ中西部の小さな田舎町ボーモントに転校してくる。そこではある高校生が起こした事故を切っ掛けにダンスもロックも禁止されていて、シカゴと言う都会で普通に育ったレンはその異様な状況に困惑していく、シカゴとは違った雰囲気により孤立し周りより監視されているという息苦しさから抜け出すべく高校の卒業パーティーをしようと、町議会での町民集会で聖書の一説を用い提案を行うがショー・ムーア牧師を始めとする街の大人たちに却下されてしまう。
ショーの息子が事故で亡くなり、彼が先頭に立ち事故の原因となった「ロック・ダンス」禁止を推奨してきたが、ショーの娘エリエルとレンが反対派のリーダーであるショーと対話し、序々に彼の心境に変化が現れて隣町の倉庫で開催すると言う事で許可を貰い、無事卒業パーティーを行い、自由を勝ち取るという青春ドラマ作品。
マイ・フェア・レディ
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1910年代、ロンドンはコヴェントガーデン前の広場。言語学者のヒギンズ教授は通りすがりの花売り娘イライザをつかまえて「正しい英語がなっていない」と嘆き(Why Can't the English?)、自分に美しい話し方を教われば花屋を経営する貴婦人にもなれると豪語する。仕事を終え下町に帰ったイライザは、暖かい家で素敵な人とのんびり過ごす、そんな暮らしを夢見て歌い踊る。(Wouldn't It Be Loverly?) 一方ぐうたらな父親は女と酒に明け暮れる(With A Little Bit of Luck)。
翌日話し方のレッスンを依頼し訪ねてきたイライザにOKしたものの、彼女の話し方や態度が気に入らずギブアップ寸前のヒギンズ(I'm an Ordinary Man)。イライザはイライザでヒギンズの馬鹿にした態度が気に入らず一人怒りを爆発させる(Just You Wait)。
だがある日とうとうイライザはアクセントを直すことに成功(The Rain in Spain)、その嬉しさはその夜寝つけなくなるほど(I Could Have Danced All Night)。
レディになる第1歩として、手始めに上流貴族達が集まるアスコット競馬場(Ascot Gavotte)に連れ出されたイライザだったが、レースに興奮しすぎてつい地が出てしまう。が、貴族の息子フレディはそんな彼女に逆に魅力を感じ、ヒギンズ宅の前につい足が向くようになる。(On The Street Where You Live)
本格的な社交界デビューとなったトランシルヴァニア王室の舞踏会では、彼女の素性を暴こうとする男の出現にも負けず実験は大成功。帰宅したヒギンズとピカリング大佐はお手伝い達も巻き込んでお互いを褒めたたえる(You Did It)が、無視されて傷ついたイライザはヒギンズの元から去ろうとする。
家の外で待ちうけていたフレディは愛の言葉を並べ立てるが、そのいかにも「お坊ちゃん」なまどろっこしい告白に対してイライザは「言葉だけじゃなくて、もっと情熱的に態度で見せて」と苛立つ。(Show Me)
下町に戻ると、父親は長年連れ添った女性とゴールインし浮かれていた。(Get Me To The Church)
イライザがいないことに腹を立てたヒギンズは女性全般への日頃の不満をピカリング相手に募らせ(A Hymn to Him)、自分の母親の家に向かうが、そこにはイライザが話を聞いてもらおうとやってきたところだった。「もうあなたなしでやっていける」(Without You)と言い放ち立ち去るイライザ。いつもそばにいた彼女が去っていった寂しさに気づいた(I've Grown Accustomed To Her Face)ヒギンズが家に戻ると、そこにはイライザが待っていた。
リトル・ショップ・オブ・ホラーズ
【ミュージカル ストーリー概要】(あらすじ)
1982年、NYで幕を開けて以来、根強い人気を誇るオフ・ブロードウェイミュージカル。ROCK、ゴスペル、ロマンチックなバラードとバラエティ豊かなミュージカルナンバーにのせて繰り広げられる、ちょっとコミカルで、ちょっと可愛くて、ちょっとコワい、人食い花と人間たちのハートウォーミング・ホラー・ストーリー。
NYのダウンタウン、スキッドロウ。小さな花屋で働く孤児院育ちでさえないシーモアは同僚のオードリーにひそかに思いを寄せている。しかし彼女にはサディストの歯科医・オリンという恋人がいて、シーモアの気持ちはなかなか届かない。
ある日、ひょんなことからシーモアは奇妙な花を手に入れる。その花はお客を呼び寄せる不思議な魅力を持ち、おかげでお店は大繁盛。店主のムシュニクは大喜びだったが、この花には恐るべき秘密があった。シーモアが「オードリー?」と名づけたこの花は人間の血を求める吸血植物だったのだ!
ある日、巨大に成長した「オードリー?」はシーモアに向かって「人間を殺して血を飲ませろ!」と言い出して・・・。